エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
まぁ、ちょっと残念ではあったのだけれど、想いが通じ合えたことと、熱のせいか、やけにべったりと甘えてくる窪塚と一緒に過ごす時間は、これはこれでなかなかに幸せなひと時だったということは、不謹慎なので内緒にしておくことにする。
そうして迎えた翌日。
土曜日である今日の朝には、私の看病のお陰か、はたまた窪塚のタフさ故か、熱も下がって、すっかり元気を取り戻した窪塚と一緒に、私の実家であるマンションへと赴いているところだ。
時刻は現在、午後二時を五、六分ほど過ぎた頃だろうか。
久々に戻ってきた自宅であるマンションのリビングダイニングの革張りのソファにて、窪塚と隣りあって腰を据え、ガラス張りのテーブルを挟んだ向かいで私たち同様にソファで腰を据えている両親と対峙しているところである。
当然だが、大きな窓から望むことのできる洗練された大人の雰囲気漂うオシャレな街並みをのんびりと眺めているような、そんな雰囲気など皆無な、なんとも重苦しい空気が漂っている。