エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
これまでずっと反発してきたけれど、このままじゃいけないとは思いつつも、近頃では意地になってしまっていた。
これといったきっかけも見つけられないまま、ずるずるとこれまで先延ばしにしてしまっていたのだ。
けれど、やっぱり両親とわかり合いたかったんだってことを今更ながらに思い知らされた。
素直な気持ちになれたのも、窪塚のことを好きになったお陰だ。
ーーだからこそ窪塚とのことを皆に祝福して欲しい。
そんな想いに突き動かされていた私の想いと窪塚の想いとがどうやら父にも届いてくれたようで。
「……鈴も窪塚くんも頭を上げなさい。交際は認める。けど、結婚は後期研修が終わってから、その頃になってまた話しあうことにしよう。勿論、授かり婚なんて許さないから、そのつもりでいなさい」
泣くのを堪えているのか、心なしか目を赤らめた父から、制約付きではあったけれど、お許しの言葉が戻ってきた。
驚きすぎて、隣の窪塚と顔を見合わせているところに、再び父の声が割り込んできたかと思えば。
「ああ、いけない。これからリモート会議があったんだった。悪いけど、これで失礼させてもらうよ」
急に、そんなことを言い出した父は挨拶もそこそこに私たちの元から書斎へとそそくさと立ち去ってしまって。
呆気にとられている私と窪塚に対して母から、それについての解説がなされることとなった。