エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 ーーしっかりしろ、自分。

 こんなことでイチイチ動揺してたら、窪塚に勘づかれてしまう。

 ええいとばかりに気持ちを奮い立たせて、窪塚めがけていつもの調子で言い返してやろうと思っていたのに。

 言い返すよりも先に、不意をつくようにして、窪塚から突拍子もない言葉が降らされた。

「この前もそうだったけどさぁ。お前って、藤堂の前でもそうだったのか?」

 けれども、言われたことの意図がまったく掴めない。

 羞恥よりもそっちの方が気にかかり、無意識に小首を傾げ、窪塚のことをキョトンと見つめ返すことしかできないでいる。

 そんな私に向けて、「はぁ」と毒気を抜かれたように力なく溜息を漏らした窪塚から、

「否、ほんとマジで、なんなんだよ? その反応」

そんな言葉を返されたところで、まったくもって、その意味が理解でいない。

 私はますます困惑状態だ。
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