不本意な初夜でしたが、愛され懐妊妻になりました~エリート御曹司と育み婚~
「藤嶋さん、番号三番の診察室にお入りください」
場所を移動してから五分後、いよいよ名前を呼ばれた。
「初めまして、今日からよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします。どうぞこちらにお掛けになってください」
「はい、ありがとうございます」
灯とふたりで中に入って頭を下げれば、とても感じの良い女医さんが迎えてくれた。
「私は藤嶋さんの担当をさせていただく、志村(しむら)と申します。以前通われていた産婦人科さんのほうで、前置胎盤と診断されてこちらに転院……という形ですね」
「はい。以前の病院で出産するには少々リスクが高すぎるので、こちらの病院に転院するようにと言われて紹介状をいただきました」
緊張しながら答えると、志村先生はニコッと笑ってから改めて話を始めた。
「わかりました。では一度、内診させていただきますね。奥様はお隣の部屋に入ってご準備していただいたら、内診台に座ってください。ご主人はまたあとでお呼びしますので、待合室でお待ちいただけますか?」
そのあとは志村先生に言われるがまま、また経膣エコーの検査を受けた。
下からの検査が終わると元の部屋に戻り、灯が呼ばれて今度は腹部エコーの検査をされた。