不本意な初夜でしたが、愛され懐妊妻になりました~エリート御曹司と育み婚~
 

「大丈夫。絶対、元気に産んで、あなたをパパに会わせるからね」

「お待たせしました〜。入院棟に行く前に、先に色々と検査を済ませてしまうことになったので行きましょうか」


 と、タイミングよく先程の看護師さんが戻ってきてくれて、私はまた車椅子を押されながら動き出した。

 そのあとは看護師さんに連れられるがまま、採血や心電図といった検査を一通り受け、最後に腕には入院患者さんがつけるタグベルトを巻かれた。

 入院棟は外来とは別の階にあって、そこに向かうまでの道中で、病院内の施設についてや必要事項等の説明を受けた。


「産婦人科のフロアは、NICUと直結してますからね〜。それと、あちらには新生児室もありますよ」

「わ……ほんとだ。赤ちゃんがたくさん!」


 大きなガラスの壁の向こうには、コットに入った赤ちゃんがズラリと並んでいた。

 その前には赤ちゃんのパパらしき人や、おじいちゃんおばあちゃんの姿があって、みんな笑顔で赤ちゃんたちを眺めている。


「それで、志村先生からもあとで直々に説明があるかと思いますが、藤嶋さんは基本的にはこのフロアから出ることは禁止です」

「え……そうなんですか?」

「そうなんです、絶対安静だからね。検査のために移動する場合は、今みたいに車椅子を使ってになります。でも、お食事やお風呂のときにはフロア内を歩いて移動していいですからね。それ以外は基本的には動き回らないでください」

「は、はい……。わかりました」


 ということは、今日から出産までの間、ほとんどの時間をベッドの上で過ごすってことだ。

 あとで灯には荷物と一緒に、本を何冊か持ってきてもらおう……。

 
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