不本意な初夜でしたが、愛され懐妊妻になりました~エリート御曹司と育み婚~
 

「一時間半……何しようか?」

「何、急に緊張してんだよ。身体に力が入ってるけど」

「だ、だって……そりゃ、緊張もするよ」

「ふぅん? まぁでも俺も、結構緊張してるかも」

「え──…っ!?」


 反射的に振り返ろうとしたら、唇を塞がれた。


「んん……っ」


 甘くとろけるようなキスだ。それは次第にお互いの熱に溺れるような深いキスに変わり、自然と息が上がってしまった。


「灯……待って……っ」

「もう待ちくたびれてる」

「で、でも、ここじゃ……」

「もちろんベッドに運ぶけど、その前に……牡丹に、渡したいものがあるんだ」

「渡したいもの……?」


 向かい合わせに私を立たせた灯は、不意にジャケットの内ポケットに手を入れると、長方形の綺麗な箱を取り出した。


「これは?」

「俺から、牡丹に誕生日プレゼント。というか……もっと別の意味があるものだけど」

「別の意味って?」


 思わず聞き返すと、灯はそっと微笑みながら長細い箱の蓋を開けた。


「わ……。これって、ネックレス?」


 箱の中に入っていたのは、細いリングがクロスしたチャームのついた、とても可愛らしいネックレスだった。

 繊細なデザインで、クロスしたリングチャームの真ん中には美しいピンクダイヤモンドが輝いている。

 
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