不本意な初夜でしたが、愛され懐妊妻になりました~エリート御曹司と育み婚~
「灯……冗談だよね……?」
ベッドに片膝をついた灯は一時も目を逸らさず、真っすぐに私を見下ろしている。
腹立たしいことに白い月の光が写りこんだ瞳は綺麗で、まるで美しい獣に見つめられているみたいだった。
「俺が冗談でこんなことをしないって、牡丹は知ってるだろ?」
「や……っ」
「なんだ、いい声で鳴けるじゃん。いつもは生意気なことばかり言ってるくせに、こういうときはちゃんと女になるんだ?」
クスリと嘲笑った灯の手が、シャツの裾から入ってきて直接私の肌を撫でた。
冷たい指先が腹部を這うように動き、否が応でも身体が勝手に反応して、目には生理的な涙が滲んだ。
「いや……っ、ヤダ……。待って、お願い灯、やめて……っ」
私の身体を撫でていた灯の手を咄嗟に掴んで、必死に首を横に振った。
けれど灯は嫌がる私を見てそっと目を細めると、いつかと同じく悪魔のような冷笑を浮かべた。
「へぇ、本当にいいんだ? 別に俺は、牡丹がどうしても嫌だって言うならやめてもいいけど」
「え……?」
予想外の言葉に驚いて固まると、灯は演技がかった仕草でヤレヤレと首を動かしてから短い息を吐く。