双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
 十五時のおやつの時に起こせばいい。双子が寝ている間に夕食の準備をしてしまおう。

 キッチンに向かい、冷蔵庫を開けて食材の確認をしているとインターホンが鳴った。

「誰だろう」

 モニターを確認したら、同い年くらいの綺麗な女性が立っていた。見覚えのない人物に首を捻る。

「どちら様でしょうか?」

 正体がわからない以上、家に招くことはできない。モニター越しに尋ねると、彼女は鋭い眼差しを向けた。

「優星君の婚約者ですと言えば、わかってくれますか?」

「えっ」

 優星君の婚約者って……。

 脳裏に浮かんだのは三年前、彼の母親に告げられた婚約者の存在。もしかしてそれが彼女なの?
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