双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
とにかくどうにかして星奈の安否を確認しよう。

　それから俺は日本にいる友人に頼み、星奈の勤め先のカフェに行ってもらった。どうして音信普通になったのかは二の次。まずは彼女が無事ならそれだけでいい。

　しかしその願いも虚しく、友人から何日間かカフェに通ったが、星奈はいなかったと聞いた時は耳を疑った。

　そんなはずはない、星奈があのカフェを辞めるなんてありえない。

　無理を承知で店員に星奈のことを聞いてもらったところ、彼女はすでに退職しており、行方はわからないと言う。

　居ても立っても居られず、俺は無理を言って一時帰国をした。一度も伺ったことはないが、彼女を家まで送り届けたことは数えきれないほどあるから、星奈の住む家は覚えている。

　緊張しながら訪ねたところ、ご両親ともに在宅でそこで俺は信じられない話を聞かされた。

　星奈とは親子の縁を切ったから、どこでなにをしているのか知らないと。

　彼女からいつも家族との関係は良好で、よく自分の夢を応援してくれている父親のことが大好きで尊敬していると聞かされていた。

　そんな星奈の父親は嫌悪感を露わにして「星奈の話など聞きたくない」と言い、俺を追い払ったのだ。
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