君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「そんな生い立ちだから、家庭の食卓というものに強い憧れがあったんだな。親兄弟と食事をしたことがなかったから。だから、舞花と一緒になって、こうして食卓を囲めることが嬉しい」
「公宏さん……」
「一緒に買い物に行くことも、舞花がキッチンに立つのを見るのも嬉しい」
「あ……だから、さっき幸せな光景って?」
公宏さんは微笑を浮かべ、小さく頷く。
「あと、一緒にキッチンに立つのも近いうちに叶えたい」
「叶います! やりましょう、一緒に!」
公宏さんの話を聞いていたら、つい返答に力が入っていた。
ふたりだけの静かな食卓に、私のやたらでかい声が響き渡る。
公宏さんはそんな私を柔和な笑みで見つめ、「ありがとう」と言ってくれた。