君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


 やっぱりそういうことだったらしい。舞花は全く把握していなかったようだ。


「やだ、私、そんなものを買って⁉︎」


 物の正体を知ったらどんなリアクションを取るのか見たいと思っていたけど、予想通りの狼狽ぶりで笑いが込み上げてくる。

 クスクス笑うと、舞花は「もうっ、笑わないでください!」と弱ったように反論した。


「まあ、あんなの全く用無しなんだけどな。舞花が俺のために買ってきてくれたものだから、さっき飲んでおいたけど」

「の、飲んだんですかっ……!」

「だから、誘ったことを後悔しないように」


 わざとそんな風な言い方をした俺を、舞花は目を見開きじっと見つめる。

 その驚いた顔に近づき、唇に軽く口づけた。


「後悔なんて、しません」


 離れた唇の隙間から、舞花の決意の呟きが漏れる。

 その声ごと受け止めるように、今度は深く口づけを落とした。

 息継ぎも上手くできない舞花とのキスは、危うい感じがして情欲を駆り立てられる。

 顔中に口づけ、白い首筋をたどっていく。

 パジャマのボタンを数個外していったところで滑らかな肌に我慢が効かず、鎖骨の下にきつく吸いついてしまった。

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