君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


 夕方、四時半過ぎ。

 二時降園だった今日は、歩きコースのお迎えの保護者に子どもたちを引き渡し、その後、遅バスの水色コースに乗って園バス利用の子どもたちを送り届けた。

 遅バスで回って帰ってくると、時刻はだいたい四時前。

 そこからクラスの片付けと戸締りをし、職員室で日誌を書く。

 基本的に勤務時間は朝八時前に出勤し、定時は夕方五時だ。

 朝は早いけれど、夕方五時に帰れるのは悪くない。

 朱里のように担任を持っていない年は、十時前に出勤し、夕方六時までの預かり保育を担当したりもする。


「でも、頭の中に異常がなくて良かったよね」


 日誌を書く私の斜め向かいのデスクで、朱里がパソコン画面を眺めながら言う。

 毎月保護者向けに発行している、園だよりの担当ページを作成中のようだ。


「うん、ほんと良かったよ。出血もしてたから、心配だったし」

「縫ったんでしょ? 縫うのって麻酔とかするの?」

「ううん。縫うっていっても、針と糸じゃなくて、医療用のホッチキスみたいので留める感じだった」


 そう言うと、朱里は〝えっ!〟と目を大きくして驚いた顔を見せる。

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