強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
「三好。部長と何かあった?」

…向井には全てお見通しみたいだ。

私は翼さんとの出会いからさっきまでのことを全部向井に話した。

話しながら涙が出そうになるのを必死に堪えた。

その間にも、スマホは何度か着信を告げていた。

「部長は今その翼さんと一緒にいるの?」

「…多分…」

「さっきから鳴ってる着信は部長から?」

「…うん…」

ふーん、と呟いて向井はジントニックを一口飲む。

「…三好。そんな風になるくらいなら、もう俺にしなよ」

真剣な瞳に真っ直ぐに見つめられる。

「俺、三好が部長といて幸せならそれで良いって思ってたけど、部長が三好のことこんな風に不安にさせて泣かせるくらいなら、もう俺がもらう」

「…向井…」

すると、それまで私を捉えていた向井の視線がすっと外れて私の背後へ向けられる。

「…ねぇ部長?いいですよね?」

「…ダメだ」

突然背後から響いたその声に、ビクっとなる。

「何でですか?俺、言いましたよね?もしもこの先部長が三好のこと傷つけたり泣かせたりするようなことがあれば、全力で奪いに行きますからって」

「渡さない」

そう言って後ろから片腕でギュッと抱き締められる。

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