強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
そんな日々を過ごし、初めて三好と会話をした日から1年が経とうとしていたある日。
俺はいつものように向井と玄海で飲んでいた。

「部長、最近三好のことよく揶揄ってますよね。あんまり接点なかったのに」

乾杯の後生ビールの大ジョッキを半分ほど飲み干し、イカの一夜干しを唐辛子マヨに付けて口に放り込んだ時、向井が言った。

三好を揶揄っている場面は、たまに向井にも目撃されている。

「…ああ、前に急遽会議室を手配してもらった時に話す機会があって、とても向井が言ってたような日本酒を手酌する女には見えなかったからつい聞いちまったんだよ。日本酒手酌するって本当かって」

「ははっ!確かに三好、見た目はそんなことしそうにないですもんね。ビールや日本酒より、爽やかなカクテルが似合いそうな見た目だから」

「そしたら顔真っ赤にして予想外の反応するもんだから、それが面白くてさ。それ以来三好見るとつい揶揄いたくなっちまうんだよなぁ」

ほんと、こんな気持ち久しぶりなんだよな。
社内では割と硬派で通ってたはずなんだけど。
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