東京血風録4 ダークサイド・イリュージョン

死闘

柊一はフラついた。立っているのもやっとの様子だった。
遥に向かい。
「なんとしてでも、アイツを止めたい。遥さんには申し訳ないが、力を貸してもらえないだろうか。宜しくお願いします」と、頭を下げた。
「当たり前じゃないですか」
遥は快諾した。


剛太は思った。相手は禁断の書を読んだ黒ずくめの男のはずだ。キラーズ・コード発動で東京へ来たのだ。なんだ?この不気味な男は?顔も半分吹き飛んでいて平気で立っている。世の中には禍々しい生物がいたものだ。こんな奴の相手もせねばならんとは。
骨で出来た刀もある。
護符で出来たオロチの頭が、襲ってきたことで初撃はそちらへ向けられて事なきを得たが。
190を超える剛太からすると、斜骸丸は一回り小さい。左腕を使えなさそうなので、そのまま右へ回り込んで蹴り崩すのが得策と思えた。ガード出来ない左から、前蹴りを放つ。垂れた左腕ごと吹き飛ばしたが、離れる瞬間刀を振り下ろしてくるので、危うく脚を斬られるところだった。剛太は大きく距離をとった。
刀を振った腕を狙うしかないか。
剛太は狙っていた。一撃必殺の無敵弾を振り下ろした腕に決めてやる。









< 55 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop