東京血風録4 ダークサイド・イリュージョン
向き合った摂津秋房とシン・斜骸丸。

摂津の眼は猫の様な縦長な瞳孔と巨大な肩と伸びた爪があった。
斜骸丸は例の如く骨が集まったこれまた巨大な剣を携えていた。
「鬼だと。叩き斬ってくれるわ」
斜骸丸は片手で剣を構える。

地面に横たわる無敵丸剛太である。
(甲児、何とか俺の手で止めてやりたかった)
失った右手部分を左手でしっかり押さえながら思っていた。
何とか加勢できないものか…。

同じく、鳳竜堂柊一である。
遥に託したものの、自分が持ち込んだ案件である。
なんとか、自身の力も使い、場を収束させたかった。
しかしながら、力を使い果たした柊一は護符連陣を使えないでいた。
真琴の喪失感は拭えない。
真琴がいてくれればと思う。
願わくば。

この状況を打破さねばならない。
なんとか出来ないものか。
思索する。

鬼である摂津は自分の意思で腕を伸ばす事が出来る。その摂津が距離を詰める。
丸太の様な腕で殴りかかる。
体力は万全ではない。
新しい闘い方を模索していた。
「鬼だと!叩き斬ってやる!」
斜骸丸の右手には、骨が集まって出来た大刀があった。骨の太さで変わるのだろうか、その刀は2メートル近くあった。
腕と刀が交錯する。
復活する者と生まれた者。
後者に分があった。
摂津の左肩口に先に振り下ろされた。
ガキッ。
鬼の骨は叩き斬れず、そこで止まった。
摂津の右手は、無敵丸斜骸丸の脇腹を掴んでいた。伸びた爪が脇腹は食い込む。
ぐお。お互いの声が漏れる。
斜骸丸の動きが止まる。
摂津は、左肩へ留まる大刀へ、横から手刀を放っていた。鬼の力で。
カーン!
綺麗な響きを鳴らし、刀をへし折った。
骨で出来た刀は折られると共に、小さな破片となってバラバラと散っていた。
その破片の一つが、鳳竜堂柊一の眼前に落ちた。
それは偶然の産物だった。

柊一は骨の破片を手に取った。
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