イケメン彼氏とはじめる相思相愛

✴︎


会社から30分ほどの複合施設にある、お洒落な有名イタリアンレストランに入った。
レストランの入り口は独立したように外側から入れるようになっていた。
まるで海外にでも旅行しているような風情、木が生い茂り、ガラス張りでピザを焼く窯があり、外国人のスタッフが給仕してくれる。

イタリアの手書きの皿が壁にかけてある。

2人は予約してあった窓側の席に座った。
すぐ外には大きな木が枝を広げ、外灯の柔らかな光にゆったりと葉が揺れている。
外は広いテラスのようになっており、向こう側には大きな公園が広がる。都心とは思えないような森の中の静かなレストランだった。

待ち合わせは直接店にした。
裕樹と真緒は、交際を隠しているわけではないらしいが、堂々とアピールする必要もないかな、と話したらしい。
今日は一颯と一緒だから、下手に悪目立ちしてもいけないと店で待ち合わせにしたのだが、裕樹達は15分ほど仕事で遅くなってから店に来た。

店中の視線を集めて、堂々と歩く高身長のイケメン2人。
スマートな身のこなし。
店に2人の周りから涼やかな風が吹いたかのような爽やかさ。
まるでドラマの主役の登場シーンみたい⋯⋯ 。

なのに、一直線に絵里奈と真緒のテーブルにやってきた。


「遅れてごめん」


とか、さっとテーブルに目を走らせて、すぐさりげなくオーダーして、もちろん座る席にゴタゴタなんてしない。

裕樹はサラッと真緒の隣に、一颯は絵里奈の隣に。

さっき2人で悩んだんだ、横並びか向かい合わせか。
でも割と机が広かったから、横並びに決心したんだ、彼らがくる前に。

『こっち座ってみて! 』

『あーやっぱ、隣にしよ、隣に! 』

なんて、座ったり立ったりしてみた。
それをまるで当たり前のように、颯爽と迷いなく座られて、もう、さすがだな〜、って思った。


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