LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「篤さん、夕べ、私と結婚したの失敗だとか、
デキたから結婚したとか、言ったくせに。
あの時、ヤらなきゃ良かったって」


怒りに任せて出た言葉なのかもしれないけど、
私は凄く傷付いた。


「言ったな。
お前とは全てが成り行きみたいな形で。
なんかそれが急に嫌になったんだよ。
なんつーか、俺とお前にある、不自然な感じが」


不自然な感じ…。


確かに、私と篤さんは結婚して子供迄産まれようとしているのに、
その関係が嘘かのように、お互い相手に距離を感じているような気がする。


「もっと、お前とは普通の形で付き合って、そのうち結婚して。
そしたら、子供が出来てって。
そうやって、普通にお前とそうなりたかったって。
お前にけっこう惚れて来てる事に気付いたら、後悔みたいな気持ちですげぇイライラして来て。
けど、俺は会社の女に手を出す気は無かったから、こんな形じゃなきゃ、お前とはこうなってねぇんだけど」


「なら、これで良かったんじゃない?
私は、これで良かったと思う」


今、本当にそう思う。


篤さんが、私を好きだと言ってくれたから。


それに、こんな形じゃなかったら、
篤さんは私を好きになってくれてなかったかもしれない。



「そうか?」


篤さんはまだ納得出来ないのか、
ちょっと眉間が寄ってる。


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