LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「てめぇら、いい加減にしろよ」


その声に、私をからかっていたその男子達は口を閉じたのか、ピタリとそれが止んだ。


私も俯いていた、その顔を上げた。



そこには、見るからに悪そうな中学生男子が居て。


その人は、黒い学ランを着崩していて、
髪も金色に近いような明るい色で。


私は、怖くて固まってしまう。



その時のこの人が、北浦篤だという名前なのを知るのは、もっと後で。



私をイジメていた男子達は、本当に蜘蛛の子が散るように、サーと走っていなくなった。


その場に取り残された私は、
その見るからに危険そうな風貌の彼に目を向けた。


「おい」


そう声をかけられて、体がビクッと震えた。


そんな私を見て、安心させるようになのか、
その険しい表情を彼なりに緩めてくれた。


流石に、笑いかけてくれたりはしないが、
幾分穏やかになったその表情を見て、
私はその彼に対する恐怖が緩んだ。


「アイツらがお前をイジメんのは、
お前が可愛いからだろ」


その言葉に、目をパチパチと瞬いてしまう。



私が、可愛い?



「つーか、お前もあんな風にイジメられっぱなしじゃなく、やり返せ。
悔しくねぇのか?」


やり返す……。


考えてもみなかった、その発想。


「まぁいいか。
この辺変な奴が出るらしいからさっさと帰れよ」


そう言って、彼、北浦篤はその場を去った。


私は熱が出たように、ポーとしてそんな彼の去り行く姿を見ていた。


それは、私にとっての初めて恋をした思い出。

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