きらめく星と沈黙の月
松平くんの口から出る言葉は、まるで意思を持ってるかのように私の頭を殴り付ける。


「親にも才能にも恵まれて、俺が100の努力を必要とすることをアイツは1で完璧にする。ビッグマウスが鼻につくし、夢に向かってひたむきに頑張ってますアピールもウザい。こっちだって限界まで努力してんのに完璧を求めてくるし、どんどんキツイ練習を増やしていく。そんな星矢がすげぇ嫌いなんだよ」


そんな……。


碧は努力を人に見せないだけで、1000の努力をしている。


何も知らないくせに…っ。


「そんなのただの嫉妬じゃない…っ!!」


「うるせぇな!マネージャーもマネージャーなんだよ!星矢や栗原、長谷川とかの目立つ連中ばかり気にかけて、俺らのことはちゃんと見てなかっただろ!そういうのもムカつくんだよ!」


……っ。


痛いところを突かれてしまった。


たしかに私は碧ばかり見ていた。


マネージャーとして失格だったのかもしれない。


でも…。


ただの嫉妬で夢を奪う必要なんてどこにあるの…?


「最低だよ…っ!勝手な言い分で夢を奪うなんて最低…!!」
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