オスの家政夫、拾いました。0. プロローグ
「よ、よ、余計なお世話です!」
慌てて彩響は彼の手から下着を奪った。こっちは顔が真っ赤になっているのに、向こうはその行動の意味が分からない様子だ。クールな顔で彼が再び口を開ける。
「まだ説明は途中ですが…」
「あ、もう結構です!とても丁寧なお仕事ありがとうございました!」
なにか残念そうな顔をしたが、すぐ彼は淡々と報告を続けた。
「その他、取られていたボタンやファスナーなども修理しましたので、後程ご確認下さい」
「そんなことまで?」
「左様でございます。サービス項目に含まれていますので。…ちょっと失礼」
ふと、三和さんが視線を落とす。スッと手を伸ばし、彩響のシャツの襟の折れ曲がりを正した。
「…ありがとうございます」
「服装の乱れは心の乱れ、ですので」
それだけ言い残して、三和さんは帰っていった。 彩響はベランダに出て、風に揺れる洗濯物を眺めた。こんなのは洗剤のテレビCMでしか見られない風景だと、ずっと思っていた。
「ヤンキー暴走族の次には洗濯変態か。本当に変わってるよね」
疑う気持ちでいっぱいだった自分は一体どこにいったのやら、彩響はもう次の家政夫が楽しみで仕方がなかった。
慌てて彩響は彼の手から下着を奪った。こっちは顔が真っ赤になっているのに、向こうはその行動の意味が分からない様子だ。クールな顔で彼が再び口を開ける。
「まだ説明は途中ですが…」
「あ、もう結構です!とても丁寧なお仕事ありがとうございました!」
なにか残念そうな顔をしたが、すぐ彼は淡々と報告を続けた。
「その他、取られていたボタンやファスナーなども修理しましたので、後程ご確認下さい」
「そんなことまで?」
「左様でございます。サービス項目に含まれていますので。…ちょっと失礼」
ふと、三和さんが視線を落とす。スッと手を伸ばし、彩響のシャツの襟の折れ曲がりを正した。
「…ありがとうございます」
「服装の乱れは心の乱れ、ですので」
それだけ言い残して、三和さんは帰っていった。 彩響はベランダに出て、風に揺れる洗濯物を眺めた。こんなのは洗剤のテレビCMでしか見られない風景だと、ずっと思っていた。
「ヤンキー暴走族の次には洗濯変態か。本当に変わってるよね」
疑う気持ちでいっぱいだった自分は一体どこにいったのやら、彩響はもう次の家政夫が楽しみで仕方がなかった。