溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~

 維心さんからの甘い言葉に酔い、お酒にも酔い、頼もしい親友までそばにいるからなのか、私はいつになくポジティブになっていた。

 そもそも、維心さんと美久さんが色っぽい間柄だというのは、私が勝手に邪推しているだけなのだ。

 メッセージにあった、博多の夜を楽しむっていうのも、直接的な表現というわけではない。ハートマークだって、深い意味をこめずに使う人もいる。

「ふうん、そっか。悠里が旦那さんを信じると決めたなら、私はなにも言わないけど……もしまた怪しい動きがあったら、うちに逃げておいで? ここには絶対に女の子を傷つけたりしない、理想のスパダリしかいないんだから!」

 佳代は両手を広げ、彼女の背後に散らばっている二次元イケメンのぬいぐるみやクッションの山に背中から倒れ込んだ。その表情は、まさに至福といった感じ。

 本当にボロボロになったら、私も佳代のハマっている世界に癒してもらうのもいいかも。

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