溺愛まみれの子づくり婚～独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします～

　基礎体温をきちんと計っているわけではなく、単に生理周期から予測しているので、多少のずれはあるだろう。それでも、妊娠の確率が高い日であったことは間違いない。

　まさか、こんなタイミングで……？

　思わず自分のお腹に手を当ててみるけれど、とくに感じるものはない。つわりのような症状もないし、やっぱりただの生理不順だろうか。

　自問自答したところでなんの解決にもならず、不安は膨らむばかり。

　病院に行くしかないよね……。明日の火曜日から、私は連休。維心さんはまた二泊三日の出張だ。

　明日のうちに受診すれば、妊娠していてもしていなくても、彼が帰ってくるまでに心の整理ができる？

　なんとか自分を落ち着かせようとあれこれ考えていたその時、スマホが短く振動し、画面上部に通知のバナーが現れる。維心さんからのメッセージだ。

　同じ家にいるのに、どうして直接言いに来てくれないんだろう。もう、私とは話したくもないの？　もしかして、別れを告げるメッセージ？

　悪い考えに思考を覆いつくされそうになりながらも、なんとか震える指でメッセージの詳細を開く。