溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
「維心さん、甘やかしすぎじゃないですか?」
「そうかもしれないな。ま、そのうち父親は嫌われる運命だから、今だけの蜜月だ」
「そういうことじゃなくて」
ツン、とそっぽを向いたら、足元の芽生がくるくる回るのをやめ、「パパ」と小声で維心さんを呼ぶ。
彼が再び芽生に視線を合わせると、芽生は彼の耳元でコソコソなにか話していた。
『ママっておとなげないね』とでも言っているのだろう。通っている保育園で色々覚えてくるのか、芽生は二歳のわりにませているのだ。
「……そうか、なるほど」
維心さんは納得した様子でそう言うと、すっくと立ちあがる。そして、ベール越しに私の耳もとまで顔を近づけ、そっと囁いた。
「悠里には誓いのキスとは別に、神に見せられないようなキスを体中に捧げてやる。……今夜、芽生が寝た後でな」
神聖な挙式の前には似つかわしくない甘くて不埒な囁きに、カッと頬が熱くなる。
「め、芽生、パパになんて言ったの?」
すっかり取り乱した私が芽生を問い詰めると、彼女はすました顔で言った。
「ママってパパのこと大好きだから、めばえにやきもちやいてるんだよって」
ししし、と歯を見せて笑う芽生の無邪気さがかわいくて、怒る気もなくなる。
確かに芽生の言う通りだ。認めます、ママはやきもちを焼きました。
開き直った私は維心さんの腕にギュッと掴まって、芽生に宣言する。