溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~

「そうだよ。ママがパパを大好きだから、芽生が生まれたの」
「悠里、それは逆じゃないか? 俺の方がより深くきみを愛して……」

 夫婦でそんなことを言い合っているうちに、チャペルの扉の前にいたホテルの式場スタッフが「そろそろ入場です」と私たちに合図する。

 扉が一気に両側から開き、大勢の参列者の拍手と、祭壇までまっすぐ伸びたバージンロードが私たちを迎えている。

「いくぞ、芽生」

 彼の声に頷いた芽生が、足を一歩踏み出す。花籠に手を入れてフラワーシャワーを掴み、色とりどりの花びらで、バージンロードを彩っていく。

 温かい拍手の中、かわいい我が子が導く道を、最愛の人と一歩一歩踏みしめる。

 祭壇に到着すると、役割を終えた芽生は席に控え、私たちは愛を誓い合う。それから維心さんと向かい合い、ベールを上げた彼にそっと肩を掴まれ、誓いのキスをした。

 結婚生活はずっと前から始まっていて、二歳の子どもだっているというのに、改めてお互いの愛情を確かめ合えた喜びで、私の頬を涙が伝う。

 維心さんはそんな私を優しい眼差しで見つめ、濡れた頬をそっと手のひらで拭った。

 すれ違いも、流した涙も、傷つけあったことさえ、今なら愛おしいと思える。

 ねえ、維心さん。あなたとの間に芽生えたすべてが、私の宝物です。

                                     





 FIN

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