溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
「なんだか贅沢過ぎちゃいますね。今まではこれより狭い面積にキッチンもユニットバスも詰め込まれていて、寝るときなんて床に布団を敷いていたのに」
「……想像しただけで体中が痛くなりそうだ」
「ふふっ、維心さんは背が大きいですもんね」
狭いワンルームに押し込められて窮屈そうにする維心さんを想像し、クスクス笑いがこぼれる。
「こうも体の大きさやつくりが違うと、心配になるな」
「心配? なにがですか?」
そう聞き返した瞬間、彼の手がそっと顔の横に差し込まれ、武骨な親指がすり、と頬を撫でた。
途端に顔に熱が集中し、頭から湯気が出そうになる。
「こんなに小さくてやわらかいきみが、俺のせいで壊れやしないかって」
「こ、壊れる?」
言葉とは裏腹に、私を見つめる瞳の色も、頬をさする彼の手の動きも優しかった。
恥ずかしいけれど嫌ではないので、されるがままでジッとする。するとそのうち彼の親指が軌道を変えて、ふにっと唇を押した。