無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
一瞬そう考えるけど、やっぱり俺は由妃を諦められない。
諦められる想いじゃないな。
苦笑いをしていると、由妃が不思議そうな顔で俺の方を見てきた。
その顔を見ながら心の中で呟く。
いつか、由妃のことを好きだって伝えるから。
「ふふっ。じゃあ、全部揃ったところだし、食べましょうか」
「そうだな」
由妃のお母さんの言葉に由妃達は座った。
俺も遅れて、遠慮がちに座る。
俺はお客さんの身だし、そんな図々しく座ってはいけないと思うから。
「それにしても、今日は一段と豪華だな」
「ふふっ。でしょう?聖一君も来ると聞いて張り切ったの」
確かに品数が凄かった。
見た目も完璧で、美味しそう。
「じゃあ、いただきましょうか」
「あ、私が合掌する!」
そう言ったのは亜妃。
由妃の家ではそういう決まりみたいだ。
「合掌!いただきます!」
「「「いただきます」」」
亜妃の言葉を合図に言ってから、食べ始めた。