無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!


聖君のことしか目に入らなくなってしまう不思議な感覚。


聖君が走り始めて、女の子から歓声が上がる。


「キャー、かっこいい!」


「聖一様ー!」


「素敵ー!」


私も見惚れてしまう。


今まで面倒くさそうな、やる気のなさそうな姿しか見たことがなかった。


でも、今は少し真剣な顔をしてる。


それが遠目からでも分かった。


……かっこいいな。


聖君はとても足が速くて、多分スガ君よりも速い。


全力かは分からないけど、ある程度は本気を出してるみたいだった。


そのまま魅入っていると……


「……き、由妃ちゃん」


話しかけられたことに気づいて、我に返った。


授業中なのに……


私、何やってるの……


「ボール渡してあげて」


「あ、うん」


申し訳なく思いながら、ボールを次投げる子の方へと転がした。


でも、結局気になってしまって、また聖君がいる3年生の方を見た。


さすがに聖君の出番は終わっていて、戻る途中みたいだった。


私が見た限りでは結構差があって、聖君が勝っていたけど……


「生徒会長、勝ってたよ」


気になって考え込んだ私に気づいたように莉里ちゃんから一言。

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