とろけるような、キスをして。
「野々村さん!千代田さん!私も一緒にいいかしら?」
噂をすれば晴美姉ちゃんも来た。
二人に野々村さんと呼ばれるのは、やっぱりなんだかむずむずして落ち着かない。
「えぇ。どうぞ」
二人は千代田さんとも仲が良いようで、晴美姉ちゃんは元々よく一緒にお昼を食べていたんだとか。
確かに歳も近いし、話も合うのだろう。
「深山先生とはお昼ご一緒するのは初めてですね」
「確かにそうですね」
実は千代田さんも晴美姉ちゃんの結婚式に参列していたらしく、その時から私のことは知っていたらしい。
「お二人はお付き合いされてるんですよね?」
小声で聞いてきた千代田さんに、私と修斗さんは揃って吹き出しそうになった。
「なんっ、で、ご存じなんですか?」
「だって。披露宴の時から深山先生、ずっと野々村さんにべったりでしたし。野々村さんを見る目が明らかに違いましたもん。それにいつも深山先生は学食メニューって噂なのに、今二人で同じお弁当食べてますし。さすがにわかりますよ」
楽しそうに笑う千代田さんに、私と修斗くんは顔を見合わせた。
「……迂闊でした」
私たちの前には、容器こそ違えど同じおかずが入ったお弁当。
私が朝作って、迎えにきてくれた修斗さんに渡していたのだ。
……だって、私がお弁当作るって言ったら修斗さんが俺のもってせがむから。
まさかこうやって一緒に食べることになるとも思わなかったし。