とろけるような、キスをして。
「うわー、一気に酔い覚めた」
「本当ね。これだけ着込んでても寒い」
凍てつくような寒さの中、私たちは一度浴衣から私服に着替えて防寒対策をばっちりしてきた。
「あっちで、イベントやってるから行こ」
「言ってたやつ?それってどんなイベントなの?」
「んー、氷のお祭り。って言えばいいかな」
「お祭り?」
「行けばわかるよ」
いまいちピンと来なかったけれど、会場に着くとその言葉の意味がよくわかる。
「……うわぁ……すごい……」
私はその光景を見て、言葉を失った。
たくさんの巨大な氷像。それが色鮮やかにライトアップされていた。
赤に青に緑にピンクに黄色に紫。暗闇の中にぼんやりとした灯が広がる。
それが氷の水分に乱反射して、色とりどりの輝きを放っている。
その中でも一際大きな氷像は中がトンネルのようになっており、氷の中を歩くというその幻想的な光景はどこか違う世界に迷い込んだかのよう。
中は混んでいて、風も当たらないからあまり寒さは感じない。
むしろ人が多いから熱気すら感じるくらいだ。
大きな木が見事に氷像の中に飲み込まれているものもあったりと、普段の生活では絶対に見られない迫力のある光景だった。