とろけるような、キスをして。
たっぷり寝たからか、いつもよりも時間をかけて朝ごはんを作ったりシャワーに入ったりと時間に余裕があった。まだ筋肉痛は治っておらず、痛む身体を労りながら修斗さんのためにお弁当を作り、自分の出勤の準備もする。
インターホンが鳴って、修斗さんにお弁当を渡すと少しして私も家を出た。
出勤して、事務室に入ると千代田さんはすでにパソコンを立ち上げていた。
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
挨拶を交わしてから、鞄の中から紙袋を出す。
それを千代田さんに差し出した。
「千代田さん、これどうぞ」
「えー、いいんですか?ありがとうございます。……あ、もしかして深山先生と?」
「はい。実は温泉に行きまして……」
中身は旅館に売っていた温泉まんじゅうとチョコレートが挟まったクッキー。定番を選んだのは、ハズレが無いからだ。
お子さんも甘いものが好きだというのは調査済み。一緒に食べてもらえるように日持ちするものにしたのはどうやら正解だったよう。
千代田さんは嬉しそうに紙袋の中を覗いていた。
「ふふっ、いいですねぇ。この時期の雪見風呂は最高ですからね」
「そうなんです。すっごく気持ち良くて。あ!千代田さんにオススメしてもらったアフタヌーンティー!美味しかったです!」
「お口に合ったようで良かったです」
無事に受け取ってもらい、私も千代田さんに倣ってパソコンを立ち上げる。