とろけるような、キスをして。



 翌朝は、アラームをかけ忘れてしまったために寝坊してしまい、二人揃って慌てて出勤の準備をした。


 お弁当を作る時間も無く、修斗さんには申し訳ないけれど食堂で食べてもらうように伝えると「気にしないで。俺が無理させたのが悪い」とにこやかに笑ってくれて。



「昨日のみゃーこ、マジで可愛かった。大好き。愛してる」



 甘い言葉と共に、お互いを求めるような激しいキス。


腰が抜けかけた私を軽々と抱えて、愛おしそうに見つめる。



「行ってきます」


「……行ってらっしゃい」



 昨夜の情事が一気に思い出されて、出勤してからもしばらく顔の赤みがおさまらなかった。




 ───そして、それから数ヶ月の月日が流れた。



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