君にとってのハッピーエンド、僕にとってのバッドエンド
僕の手にはいくつか鍵のついた鍵束が握られていた。こんなにたくさんの鍵、一体どこの鍵だろう?車の鍵や家の鍵ではない。

「鍵のかけられる部屋があるってことか……」

もしかしてそこに、若菜に見つかったらヤバいものが隠してあるんだな。紫水圭の弱みを握って若菜を奪ってやる!

鍵がかけられている部屋を探すため、僕はリビングをこっそりと出る。キッチンからは若菜と紫水圭の声が聞こえてくる。まだリビングには来ないだろう。

鍵のある部屋を探し、僕は泥棒のようにそろりそろりと廊下を歩く。でもどの部屋のドアにも鍵はない。

「どこの鍵なんだ?」

二階の鍵なのかな?そう思いながら歩いていると、地下につながる階段を見つけた。この家、地下室まであるのか……。

ドキドキと緊張しながら一段ずつ階段を降りていく。ギシッと階段が音を立てるたびに、若菜や紫水圭に見つかるんじゃないかと冷や冷やした。

「……やけに分厚いドアだな」
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