君にとってのハッピーエンド、僕にとってのバッドエンド
「さあ、入って!」

僕のぐちゃぐちゃな気持ちなんて知らない若菜は、満面の笑みで僕を家の中へ入れる。家に入ると、北欧デザインの家具で統一されたおしゃれな空間だった。

「素敵な部屋でしょ?若菜が北欧デザインの家具が好きで、揃えたんだ。今度一緒に新しいベッドを見に行くつもりなんだよ」

ニコニコしながら紫水圭が言い、若菜が「圭さん!ベッド買いに行くなんて言わなくても……」と恥ずかしそうに顔を赤くする。その様子を見て、紫水圭は首を傾げた。

「何で?二人が一緒に寝るためのベッドだよ?今のやつだと狭いし、早めに買いに行かないとね」

一緒に眠っている、とアピールされて僕はとにかく余計なことを言わないように唇を噛んだ。変なことを言って若菜に嫌われたくないしね。紫水圭、ムカつく!!

「とりあえず若菜、お客様にお茶を出そうか。手伝うよ」

僕をチラリと馬鹿にしたように見て、紫水圭は若菜の腰に腕を回してリビングを出て行く。お茶の用意にしにキッチンに向かったんだろう。
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