ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「エリナ、エーリナ。起きてー」

 たふたふ、たふたふ、と頬を肉球で軽く叩かれたエリナは「うにゃ……」と抗議の声をあげながら目を覚ました。

「眠いにゃ……ん、モフモフ?」

「仮眠は取れたでしょ。王都の花祭りを見に行きたいって言ったのは、エリナじゃないの……って、うわあ」

 エリナの両頬を肉球でむにゅーっと押していたのは犬の妖精であるクー・シーだったが、寝ぼけながら起きあがった子猫にぎゅーっと抱きしめられ、頬擦りをされ、さらにお腹に顔を埋めてむっふんむっふんまでされて「……んもう、エリナったらどれだけ僕のことが好きなの? まったく敵わないよ」と仰向けになってモフられながらため息をついた。

「気持ちいいけどさ、僕をモフっている場合じゃないでしょ? ミメットのところにお泊まりできるのは今日だけなんだよね。僕と一緒に夜のお祭りを見るチャンスは今夜を逃したらないよ」

 仰向けのまま、両手の肉球から金色に光る妖精の粉を噴射して、青弓亭の建物にまんべんなく行き渡らせながら、クー・シーは言った。

「んー……そうだった……け」

「そうだよ。お祭りの準備で忙しくてフェアリナとしての修業もできなかったから、今夜は久しぶりに、身体を慣らしながら動く予定だったじゃない」

 エリナは企画のリーダーの仕事で予想以上に疲れていたのか、単にモフモフに気を取られていたのか、会話の内容が頭に入らず「ふむー」と意味不明の返事をしてクー・シーを抱え込み、再びベッドに倒れて丸くなった。

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