ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
 屋根の上で、ふたりは踊った。
 キラキラと金色に光る妖精の粉を振り撒きながらなので、誰もふたりの姿を見ることはできない。

「……あっちに混ざりたいね」

「うん……」

 本当は、たくさんの人とパートナーを入れ替えながらわいわいと踊るダンスなので、ふたりきりだと少し寂しい。
 
 疲れたわけではないけれど、ふたりは踊りをやめた。
 そして、楽しそうな人々を見下ろす。

「地球みたいな、妖精が超現実的な存在である世界だと、僕たちは人々と交流できないけれど、このスカイヴェン国ならば大丈夫なんだよ。ほら、フェンリルのお兄さんも、堂々と妖精獣であることを名乗っているでしょ。だからね、いつか、子猫のエリナが妖精獣フェアリナだと言える日が来たら、あの輪の中に混ざることもできるの」

「そうね……いつか、ね」

 今はまだ言えないな、とエリナは思った。
 自分がただの子猫ではないことが知られたら、大切な人たちが離れて行ってしまうかもしれない。
 そう思うと、まだ心の中に闇を抱えるエリナには恐ろしくて、とても真実を伝えることができそうになかった。
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