ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「エリナ……よく眠れたか?」

 ムキムキの身体をしたたくましい虎が、身をかがめてエリナの顔を覗き込んだ。彼は同じ猫科だからという理由で、彼女のことをとても気にかけているのだ。
 丸い虎耳に黄色い短髪の彼は、虎のキーガス。迫力のある外見をしているのに、実はとても優しい青年なのである。狼隊長のルディを尊敬しているし、そんな彼が面倒を見ているエリナのことを、猫科の獣人の誇りにかけて絶対に守ろうと決意している熱い若者なのだ。

 その後ろからのっそりと入ってくるのは、キーガス以上にたくましく迫力がある、いや、ありすぎる、熊のアルデルンである。

「おはよう、今朝もお邪魔する」

 礼儀正しいのは、彼も貴族の令息だからである。礼儀作法をひと通り学んだ彼なのだが、表情筋は貴族的な動きをするのが苦手と見えて、なんだかいつも恐ろしい顔になってしまっている。

「エリナ、ええと、今朝のごはんは、なにかな?」

 幼い子猫に、なるべく優しそうな笑顔で声をかけるアルデルンなのだが。

「朝からその顔はやめろ!」

 残念ながら、獰猛すぎる笑顔は隊員たちからダメ出しをくらってしまった。

 
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