ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「邪魔をする。王宮に向かっているマーレン国の第四王子がなかなか到着しないのだが、もしや、この店の前に停まっているマーレン国王家の紋章入りの馬車は王子のものではないか?」

 狼の頭を持ち、制服に着替えた王都警備隊の隊長、ルディが店内に入ると、不機嫌そうに目を細めながら言った。
 もちろん、視線の先にはウィリオ王子をとらえている。

「あ、ルディさん! 夜勤明けでお疲れなのに、どうしたんですか?」

「いや、たった1日の夜勤ごときでたいして疲れはしないが。王宮からの使いがやってきて、特別勤務につけと言われたんだ。王族が関わる微妙な問題なので、俺が出る必要があるとのことだが……うん?」

 突然現れた威圧感たっぷりの狼隊長に顎をしゃくられたウィリオ王子は、顔を引き攣らせてセラの後ろに隠れた。

「わあ殿下、こういう時は素早いですね。でも今さら隠れても遅いですよ」

 笑顔のセラに背中を押されて、蒼白になった美少年は背の高いルディを見上げながら「い、いかにも、わたしが、マーレン国の、ウ、ウ……」と震える声で言った。
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