ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「冷蔵コンテナ、だと? わたしは聞いたことがないが……この国にはそのようなものがあるのか?」

 エリナは怪訝そうな表情の王子に向かって「わたしは見たことありません」とふるふると首を振った。

「エリナ、教えてちょうだいな。それはどんなものなのかしら? 輸送に使う道具なの?」

「はい。巨大な冷蔵庫みたいな感じで……馬車全体が冷蔵庫、かな?」

 ルールーが椅子から立ち上がった。どうやら商売人の勘に響く言葉だったらしい。

「今ある冷蔵庫とは違うのね」

「うーん……そうですね。ええと確か、馬車に薄い鉄板を二重に貼り、その間に羊毛を詰めるんです」

「羊毛を? なぜ?」

「間に挟むことで抱きこんだ空気が固定されて、鉄板と鉄板の間で熱の移動が起きにくくなる……つまり、冷えたままでいるというわけですよ」

 そうなのである。空気だけだと対流という現象が起きて熱の移動があるが、断熱材として詰め込んだモフモフが空気の流れを止めるため、断熱効果が高くなるのだ。
 ちなみにフェンリルの尻尾に包まれると温かいのも同じ理屈である。

 そして、エリナがなぜこのようなことを知っているのかというと、モフモフが大好きな彼女は日本にいた時に動物の毛皮についていろいろと調べて、そこから羊毛による断熱材や冷蔵コンテナの仕組みにまでたどり着いてしまったのだ。
 真のモフモフスキーのモフモフに関する知識の極め方は凄まじいのである。

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