このまま惚けて、それから







「未羽、お願いがある」

「いやだ」

「まだなんも言ってないよ」

「言ってなくてもわかんの」

「じゃあ言ってみて」

「どうせ これ着てだのあれしてだのどれ試していいだの、そんな感じのあれでしょ」

「ぶーっ。残念でしたあ」

「なんだおまえムカつくな」

「強気な未羽かわいいドキがムネムネ」

「それもう わりと古いよ」




青の部屋。私の隠し撮り写真ばかりだった部屋は、カメラ目線の写真が増えた。



というのも、最近青は写ルンですを持ち歩くことを覚えたらしい。一日平均、少なくて2つ使い切る。

おい金持ち、金の使い方を考えろ。




「……はあ。で、なに?お願いって」

「未羽、最近 俺に甘いよね」

「勘違いしないで。やるとは言ってないし、内容次第であんたの急所死ぬからね」

「それは危険だ、多分勃つ」

「ほんとに日に日にキショくなってるなぁ……」



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