託宣が下りました。

 わたくしは両手を組み合わせ祈りました。

 ご、ご褒美のことは一考しますから!
 だから――無事に帰ってきて。

 アレス様やカイ様と一緒に、笑いながら帰ってきてください――。





「巫女! 大変だ!」

 ソラさんがわたくしの部屋に飛び込んできたのはその日の夜のこと。

 血相を変えているソラさんに、とんでもないことが起こったのだとわたくしは身構えました。

「ど、どうしたの?」
「町長が、巫女にお父さんが、魔物に襲われて大ケガしたって!」

 サンミリオンの町は今まさに、喧噪の中に落とされたのです。
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