託宣が下りました。

 住宅街の裏道や小道ばかりを通ってきた先。
 ようやく目的の家の裏側が見えてきました。

 窓から灯りが見えます。人がたくさん集まっている気配。
 わたくしは唾を飲み込みました。もう少しで父の様子が分かる――。

「あれ……」

 ソラさんが足を止めました。

「ソラさん?」

 勢いで数歩先に行ってから、わたくしも止まりました。
 振り返りソラさんを呼ぶと、

「……なんで?」
 ソラさんの顔色がみるみる悪くなっていきます。「そんな馬鹿な! どうして」

「ど、どうしたの?」

 ソラさんは突然わたくしの手を取り、走り出しました。

 いきなり引っ張られ、わたくしは足をもつれさせました。「ま、待って!」転びそうになりながら何とか訴えると、ソラさんは振り向きもせず答えました。

「待ってる場合じゃない、魔物だ! ()()()()()()()()()()()()()。こっちへ――こっちへまっすぐ向かってる!」
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