託宣が下りました。

 騎士は胸を張りました。腕の中のソラさんを気遣いながらも、堂々とした風情で――。

「倒せないなら倒すまで戦うまでだ。俺たちはそうやって魔王に勝った」



 魔法石に宿った魔術の光がそろそろ消えようとしています。
 光が小さくなっていく。けれど、不安は感じない。

 気がつけば向こうから、人の声がしていました。「そこに誰かいるんですか!」呼びかけられ、わたくしたちは返事をしました。自警団が見つけてくれたようです。

 町の人々と合流し、事態を説明しながら――わたくしはふと、空を見上げました。

 いつの間に空模様が変わったのでしょう。きらめく満天の星が、微笑むようにわたくしたちを見下ろしていました。


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