託宣が下りました。

 四阿に到着すると、椅子から二人の人間が立ち上がりました。

「ヴァイス様! ……と、それに……」

 声を上げたのはシェーラ。騎士の隣にいるわたくしを見て、戸惑うような顔をします。

 やはりシェーラでさえ迷うほどのお化粧なのです。胸の中でマリアンヌさんに感謝の言葉を述べながら、わたくしはシェーラに駆け寄りました。

「シェーラ!」
「え……アルテナ!?」

 さすが声で分かったらしく、シェーラは目を輝かせました。わたくしはシェーラに抱きつきました。すぐに抱きしめ返してくれたシェーラ。確信してくれたのでしょうか。

 決して胸の大きさのせいで分かったのではないと思いたいのですが。

「なかなかの変装ですね」

 シェーラとともにいたレイリアさんがぼそっと言いました。「ですが、男装すればもっとよろしかったのでは。胸ないですし」

「突き飛ばしますよレイリアさん」

 実際男装する話も一度は出たことは内緒。そっちのほうが似合うんじゃないかとのたまった騎士に対しては……いずれどこかでやり返してやりたい所存です。


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