託宣が下りました。

「てっきり何かしら? ミミ」
「うふふふ」
「うふふふ」

 ……そばで聞いていても、どっちがどっちの話をしているのかさっぱり分かりません。
 一人称が名前であることといい、この双子はわざとやっているのではないでしょうか。

「二人とも、やめなさい。薬は私が飲ませるから」

 モラさんがソラさんの体から、双子の手を引きはがしました。

 ソラさんは今にも泣き出しそうになっていました。見ていられず、わたくしはソラさんに駆け寄りました。

「ソラさん。お加減はどうですか?」

 手を差し伸べると、ソラさんはしがみつくようにしてその手を取り、

「平気! ミミ姉とリリ姉がいなければもっと元気!」
「わあソラちゃん、お姉ちゃんたちは傷ついたわ」
「そうよソラちゃん、傷つきすぎてミミが新しい毒薬を開発しそうよ」

 やだやだ恐いー! と当然の悲鳴をあげるソラさん。わたくしはソラさんを抱きしめて、双子からかばうような姿勢を取りました。

 モラさんがこほんと咳払いをして、

「ええと……紹介するよ。どっちかが姉のミミでどっちかが妹のリリ。ミミは毒薬、リリは薬を作るのを得意としてる――けどまあ、どっちがどっちかなんて覚えなくていいよ、無理だから」

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