託宣が下りました。
「……けっこう美人だったよ。正直私たちの誰よりも」
モラさんがぽつりとこぼしました。なぜでしょう、その一言が重い一撃となってわたくしの胸を痛打します。
「顔だけはいいのよヴァイス兄は。悪くないわよ、未来のお姉さん」
「いいのは顔だけなのよヴァイス兄は。他は目をつぶるのがいいわ、未来のお姉さん」
「き、騎士にもいいところはありますよ?」
我ながらもっとマシなことは言えないものでしょうか。
「まあ」と双子は嬉々として表情を輝かせ、
「思った通りよリリ、未来のお姉さんは本当に未来のお姉さんになってくれるわ」
「嬉しいミミ、これでふつうの人が我が家に染まっていくさまを観察できるわね」
「………」
絶句するわたくしの隣で、モラさんが小さくつぶやきました。
「ほら……これでもうちに来る覚悟、ある?」
ああ皆さん、わたくしはどう答えたらいいのでしょう。
正しいお薬はモラさんが管理していました。
わたくしがそれをソラさんに飲ませると、ソラさんはようやく安心したように寝入りました。モラさんいわく「怪我はもうほとんどないんだけど、眠れていないみたいで」とのこと。
「眠れない……? 何かあったのですか?」
「魔王が復活するだろ。兄貴がまた出て行くことになるから」