託宣が下りました。
「巫女! 無事か!」
栗毛の馬がいななき、姫様一行の横を回り込むようにしてわたくしたちの元で止まりました。
騎士はすぐさま馬を飛び降り、片手で手綱を、片手でわたくしの肩を持ちました。
顔色が真っ青です。彼がそんな顔をしているのを見るのは初めてのような気がします。よほど心配してくれたのでしょうか。
「ヴァイス!」
姫が嬉しそうな声を上げました。
けれど騎士は、一切姫のほうを向こうとはしませんでした。
「大丈夫か? 無体なことはされなかったか」
「い、いえ――」