託宣が下りました。
あまりに意外すぎました。なぜここにいることが分かったのでしょう。
それに、どうやら騎士は姫がここにいることを知っているようです。どうして……?
「どうやってここが分かったの、ヴァイス兄? 恋しすぎてお姉さんのことなら何でも分かるようになっちゃったの?」
「まあミミ、もしそうなら気味が悪いわ」
自由なことを言っている双子は置いておいて、騎士のお父上が「よくここが分かったな」と息子に言いました。
「いや、修道院にいただけだ。修道院はここから近いだろう? そうしたらそこら辺を歩いていた人間が広場の騒ぎのことを噂していたので――慌てて来た」
「修道院に……?」
たしかにこの広場から修道院はさほど距離がありません。この広場からこっそり出て行った町人がいたなら、何もおかしくはないのです。
わたくしは広場の人々を見回しました。姫様のことを考える一心ですっかり意識の外になっておりましたが、彼らはすでに緊張を解き、好奇心に輝く顔でこの騒ぎを見守っていました。
……今更ながら、顔から火が出そうです。
ふむ、とアレクサンドル様があごを撫でました。
「修道院か。王宮にはもう行ってきたのか?」