託宣が下りました。
エリシャヴェーラ様がご病気になられた――
「ああ。その話なら俺も聞いている」
お屋敷に帰宅した騎士ヴァイスは、真面目な顔でうなずきました。
「病状は俺もまだ知らん。あの姫は元々体の強いほうではないからな、風邪をこじらせたのかもしれん」
ウォルダートさんに手伝ってもらいながら服を着替え、騎士は食卓につきました。今日は騎士の帰りが遅かったため、晩餐となります。
最近はわたくしもこの家付きの料理人さんに教わって、騎士の好物も作れるようになってきました。お肉料理だけは相変わらずできないのですが――
騎士は「うまい」と言いながら喜んで食べてくれます。食べっぷりのいい彼を見ていると、やはり嬉しいものです。
「しかしエリシャ姫が病気か。これはチャンスかもしれん」
食事の最中、騎士はそんなことを言い出しました。「今なら、邪魔をされずに式を挙げられる」
わたくしは眉を寄せました。
「人が苦しんでいるときに……いけませんよ、ヴァイス様」
「だが邪魔をされ続けるのは困るだろう? 千載一遇のチャンスと言ってもいいくらいだ」
「でも……」