託宣が下りました。

 わたくしは、罪悪感をぐっと呑み込みました。

「でも、姫様も、早くお元気になってほしいですね」
「そうだな。俺たちの婚儀が終わってからな」
「……お願いですから、そこはちゃんとご快復を願ってさしあげてください」
「アルテナは優しいなあ」

 そんな風に微笑まれては何も言えなくなるじゃないですか。本当に、困った人。わたくしはぷいとそっぽを向きました。

 その後、食事中の会話はラケシスになったり、シュヴァルツ殿下になったりしました。

「王太子は悪いやつではないと親父殿は言っていたぞ。頭はいいんだ。気が弱すぎるだけで、そこさえ鍛えればいいと。今回結婚宣言したことで一皮むけたかもしれんとも言っていた」

 気の弱さがそう簡単に直るとも思えませんが、何しろ未来の王です。何が何でもそこは直していただかないと。ラケシスのためにも。

 それから騎士はアレス様やクラリス様たちの話をしてくれました。

「魔王討伐への準備はもう万全だ。あいつらはいつでも出立できるな」

 それを思うと一抹の寂しさがわたくしを襲います。
 わたくしが返す言葉を失っていると、

「心配するな。殺しても死なんやつらばかりだからな。魔王討伐の旅五年間はだてじゃない」

 五年の旅……

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